2021年度は当初の研究計画を2020年度に続き、さらにもう1年延長した期間である。前年度から引き続き、それまでの研究成果、特に2018年に開催した国際学会の内容を踏まえた本研究の集大成となるスペイン語による学術書の出版を目指し、最終的なテキストの校正等の編集作業を行った。研究協力者や論集の執筆者が特に多い欧州で起こった新型コロナウィルスの感染爆発によって、2020年の作業工程が大幅に遅れたことによる研究期間の延長であったため、新たに現地調査等を行う必要はなく、今年度は一切の渡航を行っていない。全ての作業はオンライン会議、メール会議で行われた。最終的に同書『Tratamientos mortuorios del cuerp humano: perspectivas tafonomicas y arqueotanatologicas(死亡時における人体の取り扱いについて:タフォノミーとアーキオタナトロジーからみた展望』は2021年末に該当するISBNを取得し、フランスに基盤を持ちパリ第一大学の傘下としてメソアメリカ地域に特化した研究・出版機関であるCEMCAと、岡山大学文明動態学研究所の共同出版として出版することができた。CMECAが委託している印刷所の都合により印刷物の完成が若干遅れているが、2022年前半には米大陸や欧州での販売が開始され、国内でも関連の深い研究者、研究機関に対して頒布が行われる予定である。国内販売の予定はない。
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