研究課題/領域番号 |
17KK0046
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
田中 伸 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (70508465)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2019
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キーワード | 社会科教育 / 子どもの思考過程 / コミュニケーション |
研究実績の概要 |
本研究は、日英の子どもたちによる問題解決や社会問題に対する思考過程の違いを分析し、彼らの思考過程に基づき、対話を方法原理とした論争問題学習の方略を開発する。具体的には、1:論争・議論(合意が出来ない状況)における子どもの思考過程を日英で調査し、2:本領域を先駆的に進めている英国の研究者と共に日英の提携校で①を活用する論争問題学習(年間カリキュラム)を開発・実践し、3:合意の不一致を子ども自ら調停する論争問題学習モデル(目標・内容・方法・評価の一体的教育論)を日英共同で開発・検証するものである。本年度は、採択後の1ヶ月半をかけて、共同研究先への採択連絡、研究室確保の再確認、英国(Leeds Beckett University)へ渡英するためのVISA取得等、主に次年度の渡航準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
採択後、1ヶ月半の間に共同研究先(Leeds Beckett University、UK)との各種調整が完了し、研究計画の再確認、研究室の確保等が完了した。また、岐阜大学側においても、不在に係る校務分掌、講義等の調整、及び現地で実施するアンケート調査に関する倫理審査委員会における審査も完了した。VISAの取得も完了し、渡英準備が全て整った。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は英国へ渡英し、主に以下に取り組む予定である。 ①当該領域を先駆的に進めているMichalis Kakosによる対話的実践の研究を英国リーズにある提携校(Batley Girls’ High School)への実地調査を通して調査・分析し、当該教育論の原理(目標・内容・方法・評価が一貫した理論)を解明する(現在進行中) ②①と並行し、社会問題を扱う授業における子どもの思考過程、及び当該問題に対する調停の仕方を調査・分析・モデル化し、彼らの思考モデルを活用した論争問題カリキュラムを開発する。対話分析の方法論は複線径路等至性アプローチ(TEM)を応用する。 ③①・②を日本(岐阜大学教育学部附属中学校)でも同様に実施し、開発したカリキュラムを検証する。
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