研究課題/領域番号 |
17KK0069
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西谷 真規子 神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (30302657)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2021
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キーワード | オーケストレーション / グローバル・ガバナンス / 国際関係論 / 国際機構 / 腐敗防止 |
研究実績の概要 |
昨年はパンデミックにより、本プロジェクト自体の調査は十分に進まなかったものの、オーケストレーション論と関連する論点についての著作発表や学会および国際シンポジウムでのオンライン報告を行った。 日本平和学会2020年度秋季研究大会(2020年11月17日)での招待報告では、「グローバル・ガバナンスの有効性に関する一考察」と題して、オーケストレーションを含む新しいガバナンス・モードの有効性について論じた。 Japan Association of Global Governance 国際シンポジウム(2021年3月17日)の招待報告では "Global Civil Society Initiatives for Transparency in the Age of COVID-19" と題して、公的オーケストレーションの例であるOpen Government Partnershipと私的オーケストレーションの例であるOpen Government Hubについて論じた。 また、2021年1月には、西谷真規子・山田高敬(編)『新時代のグローバル・ガバナンス論――制度・過程・行為主体』 (ミネルヴァ書房)を出版した。本書に収録されている論説の中には、研究代表者執筆によるオーケストレーションを含むガバナンス・モードについての論考や、腐敗防止ガバナンスにおけるオーケストレーションの実例を含んだ論考などが含まれている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年の2月に研究会とワークショップ(名古屋)およびホノルルでの学会報告のため一時帰国したが、その際にパンデミックが発生し、2月の研究会以外はすべてキャンセルとなった。ワークショップでは、本プロジェクトの相手方であるダンカン・スナイダル教授も出席し、日本側共同研究者を交えて共同研究について話し合う予定であった。また、ホノルルの学会では中間報告をする予定であった。スナイダル教授も急遽本国に帰国し、その後、研究代表者は英国に戻ることができず、やむなく先方と相談の上、8月末で正式に滞在を停止し、翌年度に簡易な手続きで訪問を再開するすことで合意した。その後も、海外渡航自体が困難であったため、その後に参加および開催を予定していた研究会合や出張予定もすべてとりやめとなり、また、本プロジェクトにかかわる調査や研究報告、ネットワーキング等の研究活動が十分に進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
日本でのワクチン接種が遅れていることから、英国、EU、米国での調査は年度後半から始めることにならざるをえないと思われる。秋にオックスフォードを訪問し、相手方研究者と共同研究について討論すると同時に調査およびネットワーキングを行い、来春に再度訪問して、研究発表を行うことを予定している。さらに、3月末に米国で開催予定のInternational Studies Associationでパネル報告を行うことを計画している。但し、プロポーザル募集はこれからであるため、アクセプトされなかった場合は、英国での研究会開催に代えることも考えている。
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