本研究ではヒトを対象としてACTN3遺伝子R577X多型と伸張性収縮運動前後の筋・関節機能に関する研究を行った。具体的には、伸張性収縮運動前後の剪断波エラストグラフィーによる筋スティフネスとACTN3遺伝子R577X多型との関係を検討した(実験1)。さらに、大学野球選手における、肩関節および肘関節の関節可動域とACTN3遺伝子R577X多型との関係(実験2)を検討した。その結果、伸張性収縮運動後の筋スティフネスの変化については、ACTN3遺伝子R577X多型との関連性は示されなかった。また、アスリートにおける肩、肘関節柔軟性についてもACTN3遺伝子R577X多型との関連性はみられなかった。
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