研究課題/領域番号 |
17KK0080
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石川 拓司 東北大学, 工学研究科, 教授 (20313728)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2020
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キーワード | バイオテクノロジー / 微生物 / モデル化 |
研究実績の概要 |
本年度は渡航前にあたる。本年度は、まず始めに、細胞の走性に関する文献調査を行った。そして従来の走性モデルの問題点を整理した。次に、微細藻類の走流性に関する予備的な実験を行い、走流性を記述する数理モデル化に着手した。さらに、Goldstein教授と打ち合わせを行い、渡航中に実施する研究の詳細を検討し、渡航後にスムーズに国際共同研究を開始できるよう準備した。さらに、受入れ教員のGoldstein教授のみならず、同じ学科のPedley教授やLauga教授との打ち合わせを行い、渡航後にスムーズに国際共同研究を開始できるよう準備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していた渡航前の全ての課題を遂行することができた。さらに、受入れ教員のGoldstein教授のみならず、同じ学科のPedley教授やLauga教授との打ち合わせを行い、渡航後にスムーズに国際共同研究を開始できるよう準備できているため。
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今後の研究の推進方策 |
渡航先では、微生物と精子の走性モデルの開発に取り組む。Goldstein教授から走性に関する実験データを提供してもらい、その結果を表現できる数理モデルを申請者とGoldstein教授で構築する。実験では襟鞭毛虫の走化性が大腸菌の走化性モデルと類似のモデルで記述できる可能性が示唆されているため、まず始めにそのモデルを検証する。必要であればGoldstein研で追実験を行い、申請者のシミュレーションと比較検討することで、数理モデルをブラッシュアップさせる。また、渡航前に実施した微細藻類の走流性に関する実験結果を解析し、走流性を表現できる数理モデル化にも取り組む。さらに、Goldstein教授から精子の走流性の実験データを提供してもらい、その結果を表現できる数理モデルを申請者とGoldstein教授で検討する。これらの国際共同研究によって、走性モデルを世界最高峰に短期間で押し上げる。走性を考慮した数値シミュレーションコードの開発にも取り組み、実験結果と比較検討することで、数理モデルの妥当性を検証する。また、ケンブリッジ大学の応用数学・理論物理学科には、Goldstein教授のみならず、申請者と長い間共同研究を実施しているPedley教授とLauga教授も在籍している。この2人の教授とも共同研究することで、基課題のマクロスケール物理量の理論導出を格段に発展させる。
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