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2018 年度 実施状況報告書

Athena++による星形成過程のマルチスケール輻射磁気流体シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 17KK0091
研究機関大阪大学

研究代表者

富田 賢吾  大阪大学, 理学研究科, 助教 (70772367)

研究期間 (年度) 2018 – 2019
キーワード計算物理学 / 宇宙物理
研究実績の概要

Athena++コードの共同開発先であるPrinceton大学のDepartment of Astrophysical Sciencesに滞在し、共同研究者のJames Stone教授らのグループと共同でコード開発を進めている。まず今年度はコードの新バージョンの公開と論文の出版のため、コードとドキュメントの整備、コード性能の高速化及び一連のテスト計算を実施した。特にコードの高速化は大きな効果があり、メモリアクセスを最適化することにより従来よりも50%程度の高速化に成功した。開発したコードはこれまで同様Princeton大学のWebサイトで公開すると同時に、研究代表者のWebページにおいても日本語でのドキュメントとサポートを提供している。
並行してコードへの新たな機能の実施を進めている。本研究の主目的であるマルチグリッド法の解適合細分化格子への拡張と輻射輸送計算の実装について、異なる分解能の格子や非線形な物理過程を扱うために必要なFull Approximation SchemeとMass-conservation formulaを採用することを決め、基本的な設計を終了して現在実装を進めている。また、多様な問題へマルチグリッド法を適用するためにはより柔軟な境界条件の設定が必要であり、その実装についても多重極展開法とJames Methodと呼ばれる畳み込みに基づく手法の二つを中心として検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コードの新バージョン公開及び論文出版のための整備やテスト計算に想定よりも時間を要したため、当初の予定よりもコードの開発が少し遅れている。コードの整備はほぼ終了したため、以後はコードの開発に専念し、期間内に計画通りの成果を挙げることを目指す。

今後の研究の推進方策

Full Approximation SchemeとMass-conservation formulaを用いてマルチグリッド法を解適合細分化格子と非線形問題へと拡張する。更に、多様な問題へ適用するために多重極展開法またはJames Methodに基づく境界条件を実装する。これらが完了した段階でマルチグリッド法の実装に関して論文にまとめ投稿する。並行してこれを他の物理過程、特に最初は流束制限拡散近似に基づく輻射輸送計算へと拡張する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] MHD Ssmulations with Athena++: from molecular clouds to protoplanetary disks2019

    • 著者名/発表者名
      Kengo Tomida
    • 学会等名
      Max Planck Princeton Center Workshop 2019
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Inside Athena++2019

    • 著者名/発表者名
      Kengo Tomida
    • 学会等名
      Athena++ Users and Developers Meeting
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Athena++: a New MHD Simulation Code with Adaptive Mesh Refinement2018

    • 著者名/発表者名
      Kengo Tomida
    • 学会等名
      The 8th East Asian Numerical Astrophysics Meeting
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] Athena++日本語サポートページ

    • URL

      http://astro-osaka.jp/tomida/athena/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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