本研究ではPrinceton大学のStone教授らと共同でAthena++コードの開発を行った。Athena++は宇宙物理学向けの新しい公開輻射磁気流体計算コードである。本研究では特に自己重力ソルバの解適合細分化格子(AMR)への対応と、その輻射輸送への拡張に取り組んだ。自己重力ソルバはAMR上では多少追加の計算コストを要するものの、安定に計算できる実装が完了した。また、Multigrid法の輻射輸送への拡張の第一段階として拡散近似の実装を行った。拡散係数の分布が滑らかな場合には安定な計算ができたが、非線形性の強い場合や拡散係数が急激に変動する場合には収束性に難があり、継続して改良に取り組む。
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