研究課題
対流圏と海洋間の相互作用現象であるエルニーニョ・南方振動(ENSO)が、高度100km から1000kmの超高層大気領域にまで影響を及ぼしていることが長期間の衛星観測から見出され、重要な関心を呼 ぶ研究テーマである。本研究はそのテリコネクションのメカニズムを明らかにすることが目的である。エルニーニョ・南方振動期間中降雨による水蒸気変 化に伴う放射熱と潜熱変動を数値シミュレーションで定量化し、大気潮汐波を変動させる原因を明らかにした。 また、エルニーニョ・南方振動によるオゾン変化の定量的貢献明らかにした。これによりエルニーニョ気候変動における海面から超高層までの結合過程が明らかになり、電離圏の宇宙天気予測の向上と 大気上下結合研究全体の新しい展開が期待される。研究成果の学術的意義や社会的意義として、本国際共同研究では、世界に先駆けて、エルニーニョ・南方振動による超高層大気変動の生成機構の解明を行いました。アメリカ国立大気研究所のWACCM-X最先端大気モデルを駆使した数値シミュレーションによって、まだ研究が行われてないエルニーニョ・南方振動に伴う電離圏熱圏変動観測のギャップを埋め、上下大気結合力学過程が明らかになってきた。本研究により大気中の結合過程の全球描像を得ることで、この地球環境研究における新しい分野の構築と発展を促し、その成果は近い将来宇宙天気予測の向 上に繋がればと考えている。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 12件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件)
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