研究課題
広大な宇宙において、生命を有するのは地球だけだろうか?初期地球にもたらされた水・有機物といった始原物質を調査するため、惑星科学分野では日本とアメリカの小惑星探査機はやぶさ2、OSIRIS-RExがそれぞれ目標の小惑星に到着し、日本は小惑星の試料を地球に持ち帰ることに成功した(アメリカの探査機は2023年に帰還予定)。一方、天文学分野では太陽系外惑星の検出数がここ数年で爆発的に増加しており、地球と類似した環境を持つ可能性のある惑星も複数発見されている。本研究では水素・酸素原子の観測による系外惑星環境の研究を発展させ、惑星科学分野と天文学分野で独立に進められてきた研究を統合し、国際共同研究によって太陽系外地球型惑星の水環境進化の研究を進め、地球外生命誕生・進化の可能性に迫ることを目的としている。今年度は、はやぶさ2によって得られたリュウグウの表面試料の分光撮像装置の検討を行い、火星衛星探査機MMX搭載用広角分光カメラOROCHIの試作機を用いた実験の準備を進めた。ロシアが開発中の大型紫外線型望遠鏡WSO-UV搭載用の系外惑星観測用高感度紫外線分光器UVSPEXについては、既に購入済みの部品を組み立てて試作機の開発を進めた。コロナウィルスの流行により、渡航期間の合計は180日に満たなかったが、計画を一部変更し、共同研究機関とは(特にロシアとは輸出規制に反しない範囲で)Zoomによるミーティングを実施し、当初目標としていた研究を完了した。WSO-UV/UVSPEXで計画していた観測内容を基にして、JAXAの公募型小型計画公募に紫外線宇宙望遠鏡LAPYUTA計画をチームメンバーとして提案し、採択された。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 7件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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