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2019 年度 実施状況報告書

抗原の機能分離設計に基づくたんぱく質免疫応答の制御法への展開

研究課題

研究課題/領域番号 17KK0105
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

白石 貢一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (40426284)

研究期間 (年度) 2018 – 2021
キーワードPEG化 / タンパク質 / 免疫原性低減
研究実績の概要

1)たんぱく質へのPEG化
抗原性たんぱく質として分子量130k(4量体)のuricase(from Candida sp)、asparaginase(Native E. coli L-Asparaginase protein)、非抗原性たんぱく質としてmouse albuminへ新たなPEG化法を行った。第一に、たんぱく質末端アミノ基へのS-アセチル基の導入の最適化を行い、S-アセチル基の導入数によってPEG化導入数を制御した。第二に、PEG-ポリアニオンブロックコポリマー(PEG-P(Asp))末端のアミノ基へチオール反応性基の導入を行った。末端活性化導入率は80%程度と概ね良好であった。両者の反応をPEG過剰量の条件の下で行った。反応の進行はGPCの測定によって確認された。一方、合成時に用いた過剰のPEG、またはPEG-P(Asp)は分画分子量100kの遠心限外ろ過洗浄によって除き、完全に除去されたことをGPC測定によって確認した。
2)PEG化たんぱく質の解析
PEG化されたたんぱく質のPEGに対する解析は1H NMR、GPCを用いて行った。たんぱく質自身の吸収波長(280nm)を検量線として、たんぱく質の濃度を決定した。次に、溶液中のPEG濃度を1H NMRによって同定した。これによりPEG、及びPEG-P(Asp)の各鎖長のたんぱく質のPEG化度を算出した。この結果、たんぱく質へのPEG化はPEGとP(Asp)鎖長が短いPEG-P(Asp)の場合に、十分高いPEG化数を示したが、P(Asp)鎖長が長くなるにつれ、PEG化導入数は低くなった。しかしながら、PEG化数が少なくとも、GPC解析においては安定性が十分にあることが示唆されており、PEG化数を制御しやすいPEG化によって、PEG化数と免疫応答との関係を見出す予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

サンプル作製に成功し、in vivo実験にまで及ぶことができている。

今後の研究の推進方策

サンプル解析を行い、免疫的応答の詳細を動物実験にて検討する。また、特許申請を検討する。

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公開日: 2022-12-28  

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