研究課題/領域番号 |
17KK0126
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水谷 正義 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50398640)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2019
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キーワード | レーザ加工 / 超精密加工 / プロセスデザイン / 歯科インプラント |
研究実績の概要 |
本国際共同研究は,基盤(C)(基課題)で進めているレーザ加工と,国際共同研究先として挙げたFraunhofer IPTが取り組んでいる機械加工を基盤とした表面テクスチャリングとを複合させた新しい加工(表面創成)プロセスの構築を行うものである.とくに製品製造ラインを考慮したプロセスデザインにより,実用を想定したプロセスを構築する.これにより,材料表面と生体組織との界面の「幾何学形状」と「表面性状(化学組成や結晶構造)」を,より精緻かつ多彩に創成・制御することが可能になり,基課題の目的である,「インプラント周囲炎を抑制可能とする歯科インプラント(以下,インプラント)の開発」を加速的に進めることができる. 滞在先であるFraunhofer IPTでは超精密加工装置を多数保有しており,本国際共同研究を遂行する環境としては申し分ない.また,基課題でも利用しているパルスレーザ装置の開発に関わる研究も行っており,申請者が提案する複合プロセスの構築も十分可能である.加工現象のモニタリングや解析・分析による「プロセスデザイン」,あるいは製品製造ラインを意識した「プロダクションデザイン」においても世界トップレベルの研究を行っており,本提案手法の実用という観点からも重要な知見が得られると考えている. 本年度はまず,Prof. F. KlockeおよびDr. K Arntzとディスカッションを行い,具体的な研究内容とスケジュールについて決定した.また,そのスケジュールに合わせて渡航準備を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要でも述べた通り,本年度は渡航先であるFraunhofer IPTのProf. F. KlockeおよびDr. K Arntzとディスカッションを行い,具体的な研究内容とスケジュールについて決定した.また,そのスケジュールに合わせて渡航準備を進めており,当初の予定通りである.
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今後の研究の推進方策 |
国際共同研究先ではまず,『レーザ加工/機械加工複合プロセスの構築』を目標として,① 機械加工を基盤とした表面テクスチャリングによる表面創成,② 表面テクスチャリングにより創成された表面の解析・分析を行い,③ ①,②の結果を踏まえ,表面テクスチャリング法を確立する.その後,得られた表面に対して,④ レーザ加工を施すとともに,⑤ シミュレーション(熱伝導解析)による加工現象の解析を行う.①~⑤の各項目で得られた知見を統合化することにより,『レーザ加工/機械加工複合プロセスの構築』を達成する.
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