磁気粘弾性エラストマは,準能動的な制御手段,具体的には動吸振器や防振マウント,構造要素への適用等,振動・騒音制御への応用が検討されている.これら以外にも,特性変化幅の向上を目指した基礎物性に関する研究や,磁場に対する粘弾性変化の理論予測に関する検討などがあるが,実用上のニーズに対して解決すべき課題は多い.特性の優れた材料の開発が望まれるが,構造上の工夫により,材料の特質を失うことなく必要な機械特性の確保や,効率的な磁場印加方法,剛性の可変性を最大限活用するための制御アルゴリズム考案等により,機械構造の性能を高めることは十分に可能であり,本検討で得られた知見はその手段として有効と考えている.
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