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2018 年度 実施状況報告書

シングルセル空間画分解析に向けたマイクロ流体前処理技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17KK0135
研究機関香川大学

研究代表者

寺尾 京平  香川大学, 創造工学部, 准教授 (80467448)

研究期間 (年度) 2017 – 2019
キーワードマイクロ・ナノデバイス / バイオテクノロジー
研究実績の概要

代表者が開発を進めている臓器や細胞集団から特定の区画の細胞サンプルを回収する技術について、サンプル内部に含まれるRNA分子の網羅解析を行うことを本研究で当初の計画とした。既存の様々な発現解析技術は強力なツールであるが、解析装置に入れるまでのサンプル回収と前処理工程に関しては、現状では、空間情報を失う、微小サンプルの前処理が困難という課題がある。回収技術は継続して開発し、稼働可能な状態であるため、その次工程の夾雑物の除去と反応(逆転写・増幅)を行う簡便な前処理技術および解析対象のサンプルの調製が必要である。そこで、国際共同研究に基づき、標的のRNA分子を精製・増幅し、解析に必要な前処理を行うマイクロ流体デバイスの開発および必要な生体サンプル調製に取り組むことを計画した。渡航先受入研究者のキュリー研究所Viovy博士と研究内容に関する調整を行い、ターゲットをがん細胞、特に、血中に存在する転移に関わるCTCに定め、生体内環境を模倣したマイクロ流体デバイスを開発することで、サンプル調製に加えて、物理的な特性と、細胞内におけるダイナミクスを評価することを試みた。本手法はシングルセルの捕捉や特性計測に利用できることから、国内で開発を行っている細胞回収・解析技術への応用が期待できる。
2018年8月末から2019年4月初めまでの約7か月の渡航期間中に、シングルセルイメージングに適した新たなCTC解析用マイクロ流体デバイスを開発することに成功した。本技術によりCTCの物理特性の把握と、毛細血管を通過するCTCの細胞内ダイナミクス、特にDNA損傷の計測を達成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

代表者が開発を進めている臓器や細胞集団から特定の区画の細胞サンプルを回収する技術について、サンプル内部に含まれるRNA分子の網羅解析を行うことを本研究で当初の計画とした。国際共同研究に基づき、渡航先受入研究者のキュリー研究所Viovy博士と研究内容に関する調整を行い、ターゲットをがん細胞、特に、血中に存在する転移に関わるCTCに定め、生体内環境を模倣したマイクロ流体デバイスを開発することで、サンプル調製に加えて、物理的な特性と、細胞内におけるダイナミクスを評価することを試みた。本手法はシングルセルの捕捉や特性計測に利用できることから、国内で開発を行っている細胞回収・解析技術への応用が期待できる。2018年8月末から2019年4月初めまでの約7か月の渡航期間中に、シングルセルイメージングに適した新たなCTC解析用マイクロ流体デバイスを開発することに成功した。本技術によりCTCの物理特性の把握と、毛細血管を通過するCTCの細胞内ダイナミクス、特にDNA損傷の計測を達成した。

今後の研究の推進方策

渡航終了後も継続して、本プロジェクトを推進することに互いに合意し、日本およびフランスで研究を実施する。具体的には、国内でデバイスの作製と新たな設計の試験を行い、フランスでは培養細胞や実際の臨床サンプルを用いた生物学的評価を進める計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Cancer cell deformation and recovery within microvascular in vitro constriction model2019

    • 著者名/発表者名
      Kyohei Terao,Hamizah Cognart, Jean Louis Viovy, Catherine Villard
    • 学会等名
      Cancer Cell on Chip
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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