研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究では、磁性細菌のマグネトソームの生細胞イメージング技術と、海外共同研究者のマグネトソームの形成制御技術を用いて、新規に合成されたマグネトソームの細胞内配置過程を解析した。その結果、形成初期のマグネトソーム動態の観察に成功し、マグネトソームは2つの独立した機構によって、細胞内に直鎖状に配置されることが明らかになった。また、マグネトソーム形成初期に起こる蛋白質相互作用を同定した。
分子微生物学
オルガネラの細胞骨格による制御は、真核細胞ではよく研究されているが、細菌オルガネラの細胞骨格による制御についての研究は、端緒についたばかりである。本研究で、明らかになったマグネトソーム配置メカニズムは、細菌の細胞内磁気感知センサーの構築機構に新たな知見をもたらすだけでなく、細菌オルガネラの制御技術開発の基盤となることが期待できる。また、本研究で開発された細菌オルガネラの生細胞内観察技術は、磁性細菌以外の他の細菌オルガネラにも応用できる。