• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

新規脳内糖化ステロールの代謝酵素の組織化学的局在解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17KK0147
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

秋山 央子  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (80623462)

研究期間 (年度) 2018 – 2020
キーワード糖化ステロール / グルコシルセラミド分解酵素
研究実績の概要

2020年度は、GBA1とGBA2の酵素反応産物である糖化ステロールについて、液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/MS)を用いた組織化学的局在解析法の開発を継続した。LC/MSを用いた糖化ステロールのイメージング技術の開発には、指定した微小領域由来の脂質抽出物をロスなく分析に供する方法と、分析方法の高感度化が必要不可欠である。2020年度は前者について検討を進め、溶媒抽出表面分析法の検討と従来の液液抽出法の改良を行った。溶媒抽出表面分析法では、脳切片から有機溶媒を用いて抽出した脂質溶液を直接LCに導入する。糖化ステロールの中には、同一分子量で構造が類似する異性体が含まれるが、脂質抽出効率が高い溶媒を用いた場合、LCで用いたカラムからの糖化ステロールの溶出力が高くなり、異性体の分離を達成できないことが判明した。抽出効率を保持しつつ異性体分離を達成できる溶媒の組み合わせを今後検討していく必要がある。従来の液液抽出法の改良では、抽出のスケールを最小限にし、低吸着性の容器を用いることで、マウス脳からレーザーマイクロダイセクションで回収した領域より1 mm2以内 (約1000細胞)の空間分解能で糖化ステロールの検出に成功した。糖化ステロールの発現パターンは、中脳、海馬、小脳、延髄でそれぞれ異なることが明らかになり、その発現パターンは、糖化ステロール合成の基質であるグルコシルセラミドやガラクトシルセラミドの発現パターンに一致することが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 2018

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] ライデン大学(オランダ)2018

    • 年月日
      2018-08-01 – 2019-02-28
    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      ライデン大学
    • 主な海外共同研究者名
      Johannes M. Aerts
    • 職名
      教授
  • [雑誌論文] Impact of GBA2 on neuronopathic Gaucher’s disease and α-synuclein accumulation in medaka (Oryzias latipes)2021

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi, E., Uemura, N., Akiyama, H., Kinoshita, M., Sawamura, M., Taruno, Y., Yamakado, H., Matsuzawa, S., Takeda, S., Hirabayashi, Y., and Takahashi, R.
    • 雑誌名

      Molecular Brain

      巻: 未定 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [学会発表] 親水性相互作用クロマトグラフィー-質量分析法を用いた新規脳内糖脂質異性体の発見2021

    • 著者名/発表者名
      秋山央子
    • 学会等名
      大阪大学蛋白質研究所セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Flexible activity of glucocerebrosidase generates a unique glycolipid metabolic network2020

    • 著者名/発表者名
      秋山央子
    • 学会等名
      第93回 日本生化学会大会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi