研究成果の概要 |
本研究では、鳥類精子において膜ラフトによる先体反応のシグナル伝達機構を調べ、さらに動物生殖工学技術開発への応用を試み以下の知見を得た。 ①膜ラフトは受精関連遺伝子群を含み、先体反応の制御を担っている②先体反応には細胞外のエネルギー基質や細胞膜調節因子を起点とする膜横断型シグナル機構が関与している③少なくともSFK, PKA, AMPKなどのタンパク質キナーゼは先体反応の細胞膜調節に関与する④卵膜への精子の結合は、細胞内カルシウムの変化を生み、その結果卵膜侵入性、運動性を向上する、ことが分かった。さらに、SFKは精子の長期受精能力保存に関与する可能性が有り、生殖工学的技術への応用が期待出来る。
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