研究課題
天然資源(主として化石燃料と金属鉱石)には、自然由来の放射性物質が含まれており、その利用によって外部被ばくおよび内部被ばくが引き起こされる。国際原子力機関(IAEA)は管理のための基準を設定しようとしているものの、自然放射性核種を多く含む金属鉱石については依然として規制の根拠となる被ばくに関する情報が乏しく実態の解明が急がれている。本研究は、自然放射性核種を多く含む金属鉱石からの一般の作業者や公衆の被ばくの実態を明らかし、被ばくの低減策についての可能性を検討し、不要な放射線被ばくリスクから一般の作業者や公衆を護ることにつなげるものである。本年度は、共同研究先であるフィリピン原子力研究所担当者と本調査研究の準備を行った。その後、自然放射性核種を多く含む金属鉱石(レアアース金属)が高濃度で存在する地域(パラワン島)において、空間線量率の調査や試料の採取等の実地調査を実施した。一部先行して 進めている部分もあるが、次年度以降に、共同研究機関担当者と実地調査で得られたデータや試料について解析や分析を行う。
2: おおむね順調に進展している
現地調査を共同研究機関担当者と計画的に実施することができた。研究代表者の所属機関の異動により本研究の予定がずれ込んだが、研究期間を延長することにより問題なく本研究を遂行できる。
実地調査で得られたデータや試料について解析や分析を実施する。その際に、現地の共同研究機関と代表者所属機関の間で、定期的に分析データ等の信頼性を確認しながら進める。
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Science Diliman
巻: 30 ページ: 5-13