研究課題
Covid pandemicの影響で研究協力期間への渡航が許可されていなかったが、代わりにwebで研究協力機関であるThomas jeffersonのHien博士と交信している。肺癌手術標本および治療に難渋している間質性肺炎を伴う肺がん検体まで先方の医療機関から薄切標本を得る検体が決定されており現在試料作成段階である。50例ほどの手術検体を集積する予定である。その50例にはEGFR遺伝子陽性肺腺がん、喫煙者肺がん、間質性肺炎(肺線維症)合併肺がんが含まれる。その手術検体においても4遺伝子シグネチャーの解析、ACTN4遺伝子増幅、間質性肺炎を有する場合はその症例と背景肺に間質性肺炎を伴わない症例においてCADM1 SPC25(昨年度実績により同定された)の発現解析を行う。現在までに本解析1140例のⅠ期肺腺がん手術検体の 予後解析およびACTN4含める 4遺伝子シグネチャーの検討が終了している。今回はGFR遺伝子変異のある症例でEGFR遺伝子チロシンキナーゼ阻害薬であるOsimertinibがACTN4遺伝子増幅と治療効果が相関していることを見出して現在論文作成中である。また間質性肺炎を有する肺がんにおいてはCADM1 SPC25遺伝子 タンパク発現が有意にそうでない肺がんに比べ間質性肺炎の背景肺とがん部分において高いことを見出し、今後間質性肺炎患者ががんになるリスクを予測できることが示唆された。また比較的間質性肺炎の急性増悪が少ないとされるパクリタキセルの治療感受性にSPC25が関わることがわかり、臨床アウトカムと安全性踏まえ本合併肺がんにおいてパクキセル使用のrationaleになると思われる。ACTN4 4遺伝子シグネチャーのほかCADM1 SPC25といったバイオマーカーに着目し機能解析やHien博士からの検体での解析の準備をしている。間質性肺炎合併のある肺腺がんやそうでない肺腺がんの予後解析を米国の解析を踏まえ統合解析を行いたい。人種差などの検討も最終的に行いたい。
4: 遅れている
Covid pandemicで研究室へに立ち入りの制限や渡米禁止などがありまた米国のラボの一時閉鎖 研究室の立ち入りの制限などがあったため。
Covid pandemicの影響で研究協力期間への渡航が許可されていなかったが、代わりにwebで研究協力機関であるThomas jeffersonのHien博士と交信している。肺癌手術標本および治療に難渋している間質性肺炎を伴う肺がん検体まで先方の医療機関から薄切標本を得る手筈が整っている。50例ほどの手術検体の到着を待っている。 1140例の肺腺がんにおいて4遺伝子シグネチャー、ACTN4遺伝子増幅FISH解析結果 さらにその中で米国検体含めた症例で間質性肺炎合併している症例としていない症例におけるCADM1 SPC25遺伝子 タンパク発現(間質性肺炎合併肺がんに特異的に発現上昇が認められている 昨年度本研究実績)におけるタンパク発現解析を行い、肺腺がんにおける予後マーカー、間質性肺炎を有する発癌マーカーを解析し、人種の差があるか否かを最終的に解析する。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件)
Cancers
巻: 14(18) ページ: 4363
Anticancer Res
巻: 42(2) ページ: 709-722
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