去勢抵抗性前立腺癌由来骨転移は、その細胞が骨微小環境に巧みに潜り込み恒常性を獲得しQOLの低下を誘発する。近年アルファ放出核を用いた放射線内用療法が広く施行されるようになった。その効果には個人差があるが、その詳細は多くの議論がある。本課題では、当該治療患者の血清を用いて、効果・副作用を予測するバイオマーカーを探索した。 血清代謝物は、個人差を持ちながら時系列で変動し、中でもリン脂質であるPCファミリ及びSphingoファミリにおいて、初回投与後からの時間経過とともに、有害事象が強くみられる群は血中濃度が低下した。以上の結果は、当該治療中の副作用マーカーとしての可能性が示唆された。
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