着床前胚において、PRC1.6が局在する生殖系列遺伝子のプロモーター領域では、H2AK119ub1およびH3K9me3が濃縮されていることを明らかにした。さらに、低DNAメチル化状態におけるこれらの遺伝子の発現抑制には、PRC1.6およびSETDB1が重要であることを示した。一方、着床後胚では、生殖系列遺伝子のプロモーター領域は高度にDNAメチル化され、それらの発現抑制はPRC1.6、SETDB1およびDNAメチル基転移酵素群DNMTsに依存していた。着床の前後で、生殖系列遺伝子群はまずPRC1.6によって抑制され、その後DNAメチル化が発現抑制に寄与するようになる。
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