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2022 年度 実施状況報告書

痴呆性疾患におけるゴルジ体制御因子SCYL1の意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17KK0197
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

松崎 伸介  森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 教授 (60403193)

研究期間 (年度) 2018 – 2023
キーワードSUMO1 / SUMO2 / 神経変性疾患 / タンパク質翻訳後修飾 / 認知症
研究実績の概要

昨年度の報告書に記載した通りCovid-19 感染症拡大のため、海外渡航が困難となった影響もあり受け入れ側研究機関(トロント大学)との共同研究テーマを当初の目的の一つであるタンパク質SUMO化修飾に絞ることで渡航制限下での運用を効率化した。その成果として、進行性格上性麻痺等で認められるTauによる神経病理像の出現にはSUMO1による修飾が重要であり、SUMO2,SUMO3による修飾は、SUMO1と拮抗することで病態改善に作用する可能性を示した。このことは、多くの神経変性疾患で報告されているTauタンパク質の凝集物が関与する疾患群、いわゆるTauopathyと呼ばれる病態の制御にSUMO化修飾が深く関与している可能性を報告した。本論文は、国際誌Molecular Neuroniology誌に受理された。
2022年度は制限付きではあるが海外渡航が可能となったこともあり、トロント大学での研究打ち合わせ・研究を再開し、上記検討を発展させるべくSUMO化制御による病態への影響、治療法としての有効性についての検討に着手しており、一部の内容については現在国際誌へ投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度までのCovid-19の影響で研究内容を余儀なくされ、ターゲットをSUMO化に集約した。スムーズな研究実施体制となったことから、Covid-19による渡航制限期間内に蓄積したデータと合わせて国際誌に投稿、無事受理された。本来の研究期間は過ぎている状況ではあるが、中断期間に得た知見も含めて論文化を行ったことで、最低限の進捗があったと考える。

また、SUMO化研究に集約したことで、その関連研究についても進捗があった。別論文2-3報分をトロント大学と実施しており、うち2報分は投稿準備中である。もう1報についてもデータを追加することで投稿できる状態まで進んでいる。

今後の研究の推進方策

現在投稿中・投稿準備の2つの論文については、恐らく追加実験が予測されることから、それらへの対応を想定し、現在可能な範囲での追加検討を実施している。
追加データが必要と考えるもう1つの論文については現在必要となる細胞ラインの構築等を行い、2023年度内に完成させる予定である

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] SUMO1 Modification of Tau in Progressive Supranuclear Palsy.2022

    • 著者名/発表者名
      Takamura H, Nakayama Y, Ito H, Katayama T, Fraser PE, Matsuzaki S.
    • 雑誌名

      Mol Neurobiol.

      巻: 59(7) ページ: 4419-4435

    • DOI

      10.1007/s12035-022-02734-5.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Tas2R signaling enhances mouse neutrophil migration via a ROCK-dependent pathway.2022

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi D, Watarai T, Ozawa M, Kanda Y, Saika F, Kiguchi N, Takeuchi A, Ikawa M, Matsuzaki S, Katakai T.
    • 雑誌名

      Front Immunol.

      巻: 13 ページ: 973880

    • DOI

      10.3389/fimmu.2022.973880.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] SUMO1 Modification of Tau in Progressive Supranuclear Palsy2022

    • 著者名/発表者名
      Takamura H, Nakayama Y, Ito H, Katayama T, Fraser PE, Matsuzaki S.
    • 学会等名
      Neuro2022

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公開日: 2023-12-25  

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