研究課題/領域番号 |
17KT0003
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
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研究分担者 |
本名 純 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (10330010)
熊谷 智博 大妻女子大学, 文学部, 准教授 (20400202)
竹中 千春 立教大学, 法学部, 教授 (40126115)
上田 光明 同志社大学, 高等研究教育機構, 助教 (60588929)
窪田 幸子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80268507)
大串 和雄 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (90211101)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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キーワード | ボスニア / 紛争後社会 / 民族浄化 / 移行期正義 / 国家制度 |
研究実績の概要 |
初年度の主たる研究活動は、第二年度に実施予定のボスニア現地本調査に向けた予備的な研究や準備であった。研究のキックオフとして、研究代表者が組織している地域紛争研究会において「紛争後社会のマルチディシプリナリーな研究の試み-紛争後ボスニアをどう分析するか」という統一テーマに従って、研究代表者及び各分担者は、紛争後のボスニアに関する研究視角を明らかにした、2017年11月12日に大串、竹中、窪田、本名、上田の各研究分担者と研究代表者(月村)が報告し、本務校の用務の為に参加できなかった研究分担者熊谷は12月17日に報告した。 初年度の予備的研究においては、研究分担者のうち、竹中はアイデンティティ政治とジェンダー政治における現代インドとの比較、窪田は和解に関する具体的な試みに関するオーストラリア、カナダとの比較、本名は治安部門改革における東南アジアとの比較の試みをそれぞれ行った。大串は、比較から更に作業を進め、それぞれが暴力の被害者と主張する一方で、自集団が行った加害行為を自衛として正当化するダブルスタンダードが蔓延しているという知見を得ている。熊谷、上田は既にボスニアに赴き、現地研究者などの関係者へのヒアリングやアンケート予備調査を行っている。研究代表者である月村は、研究協力者であるガヴランカペタノヴィッチ=レジッチと共に、サライェヴォやバニャ・ルカにおいて政党関係者と中心にヒアリング調査を行い、内戦後のボスニアにおける民族政治の継続、そしてデイトン合意によって構築された現在の国家体制、特にカントンの問題の根深さがその原因のひとつであることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度のキックオフの研究会後、各自がそれぞれの研究計画に従って研究を進めており、全体として概ね順調に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
第二年度に、本研究課題で最も重要な研究活動として位置づけているボスニア現地調査を行う。この調査は、平成30年8月末から最長で9月中旬まで行う予定であり、研究代表者・分担者・協力者全員の参加が現時点で確認されている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本務校の業務などで予定していた渡航ができなかったなど。
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