研究課題/領域番号 |
17KT0042
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
猿渡 俊介 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (50507811)
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研究分担者 |
倉田 成人 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (00416869)
濱本 卓司 東京都市大学, 理工学部, 教授 (10228546)
河本 満 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (10300865)
佐々木 謙二 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (20575394)
渡辺 尚 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (90201201)
小林 透 長崎大学, 工学研究科, 教授 (90637399)
小野 悟 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (50818309)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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キーワード | センサネットワーク / 情報空間 / 都市空間 / IoT / 構造物モニタリング |
研究実績の概要 |
本研究では、「都市空間に情報空間の柔軟性を適用することができれば人工物システムとしての都市空間を強化できる」との観点から、ハードウェアの人工物である都市空間を、ソフトウェアの人工物である情報空間で強化して情報化都市空間を実現することを目的としている。具体的には、1. 都市空間ワイヤレス神経網、2. 都市空間データ活用プラットフォーム、3. 都市空間マルチモーダル分析技術の3つを実現し、軍艦島で実証する。都市空間からは、センサネットワーク技術を用いて多様なセンサデータを収集する。収集した都市空間のセンサデータとオープンデータを組み合わせて人が都市空間を活用するための多様なアプリケーションを簡単に構築できる環境を提供する。アイディアの創出とアプリケーションの生成の高速なフィードバックを回す中で、最終的には都市空間を物理的に強化するための施策の立案と実行までの期間を縮小することを目指している。
1. 都市空間ワイヤレス神経網では、予想以上の成果が出ている。特にCSIを用いたセンシングに関しては、IEEE 802.11acに対応している無線LAN機器の位置検出や、ユーザの動きや、電波から映像を復元する方法など様々な成果が出ている。2. 建築空間データ活用プラットフォームでは、マルチモーダルセンサデータ向けのファイルシステムが国際会議に採択され、実運用も開始した。3. 都市空間マルチモーダル分析技術に関しては、「加速度・気象データ・映像データを組み合わせたマルチモーダル分析」の検討が進んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
都市空間ワイヤレス神経網に関しては、前年度に引き続き予想以上の成果が出ている。特にIEEE 802.11acを用いたセンシングは実用化がかなり期待できる。一方で、都市空間マルチモーダル分析技術に関しては様々な理由により進捗が遅れている。例えば、夏における台風において社会実装を行っていた計測システムが大破し、円滑な情報収集ができていないことが挙げられる。進んだ部分、遅れている部分を平滑化すると±0でおおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウイルスの影響により、実証実験に関してはかなり見通しは暗いため、1. ワイヤレスセンシングに関する研究、2. これまでの研究成果の整理および対外発表の2点に注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定していた学会発表等に伴う出張がキャンセルされたため。
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