超小型近赤外分光装置を用いた脳活動計測によって、集団会話中の脳活動の同調度を対面会話条件とWeb会議システムを使用したオンライン上での会話条件で比較する実験を実施した。健康な右利きの大学生および大学院生30名を被験者とし、互いに同性で面識のない5名を1組として各条件につき3組ずつグループを形成した。グループごとに指定した話題に関して5分間×6セッションの集団会話をさせた。解析の結果、オンライン会話条件と比較して対面会話条件において、共感や社会的認知に関与する背内側前頭前野および認知制御や言語思考に関与する左背外側前頭前野の脳同調度が特定の周期において有意に高い結果が得られた。
|