研究課題/領域番号 |
17KT0065
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
坊農 真弓 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 准教授 (50418521)
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研究分担者 |
大杉 豊 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (60451704)
福島 智 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50285079)
傳 康晴 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70291458)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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キーワード | 触手話 / 指点字 / 手話 / オラリティ / 相互行為分析 / 当事者研究 / コーパス言語学 |
研究実績の概要 |
平成31年度および令和元年度は,様々なイベントや国際会議発表を実施し,査読付き論文の採録が決定された.具体的に年度の前半は,国際語用論学会(2019.6.9-14, 香港)においてモナシュ大学Dr. Shimako Iwasakiと共にパネルセッションを実施した.パネルセッションにはオランダラドバウド大学言語学部のProf. Onno Crasbornをディスカッサントとして招き,世界各国の関連研究者らと活発な議論を行った.その後,Prof. Onno Crasbornを日本に招聘し,本プロジェクトの成果紹介や関連機関への案内,国際手話に関する公開講演会を実施した(2019.6.23, NII). 年度の後半は,前年度同様Dr. Shimako Iwasakiを2か月弱研究室に受け入れた.また同時期に,オーストラリアメルボルンの盲ろう当事者であるHeather Lawson氏,盲ろう通訳第一人者のDr. Meredith Bartlett,盲ろう通訳者1名を招聘し,盲ろう者の触手話研究の第一人者であるProf.Johanna Mesch(ストックホルム大学)を招聘し,第一回国際ワークショップを実施した(2019.12.14, NII).また,ワークショップ後に,上記の研究者らと日本,スウェーデン,オーストラリアの盲ろう者コミュニティの実態について意見交換する会合の場を持った.ここには東京都盲ろう者支援センター前田晃秀センター長にお越しいただき,日本の状況をご説明いただいた.本会合の様子は複数ビデオカメラでデータ収録し,今後の触手話,手話,指点字コミュニケーションの研究資料として利用可能なデータとして保管している. 最後に,学会誌『認知科学』の特集「「生きる」リアリティと向き合う認知科学へ」に,指点字通訳に関する論文が採択され,令和二年度に刊行されることが決定した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
国際会議におけるパネルセッション,査読付き論文採録決定,一般に向けた公開イベントの企画・実施など,当初の計画以上の研究活動を進めることができたため.中でも公開イベントは,国内外の盲ろう者,ろう者が参加し,通訳や介助の手配など,情報保障の充実に最大限努めたことが高く評価されている.
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は書籍出版を一つの課題としているが,現在出版には至っていない.そのため,研究期間を一年間延期し,今秋研究成果公開促進費等を利用して,書籍出版の道筋をつけることを今後の課題としている.新型コロナウィルス蔓延により,対面によるミーティングやイベントの実施が困難であるため,オンライン会合などを利用し,本研究課題の成果を広く公開している方策を練る予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成31年度および令和元年度は本研究課題の成果を書籍として出版する計画を実施する予定であった.しかしながら,研究代表者の出産・育児による休暇期間があったため,出版の目処が立たなかった.以上の理由から,出版にかかる必要経費を次年度に繰越し,使用する計画である.
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