研究課題/領域番号 |
17KT0072
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 章雄 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60292794)
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研究分担者 |
齋藤 暖生 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師 (10450214)
森田 恵美 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60551968)
高山 範理 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70353753)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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キーワード | 山中湖村 / アンケート調査 / 健康 / 統計 / GIS / 森林 / 森活で健康 / 散歩 |
研究実績の概要 |
<山中湖村住民のニーズに関する調査>特任研究員を1名継続して雇用した。山中湖村の協力のもと行なったアンケートデータについて分析を行い,速報データを取りまとめ,山中湖村住民のニーズに関する調査の結果を住民に小冊子を配って周知を図った。5月13-16日,7月25-26日,10月10-11日,10月15-16日にかけて山中湖村検診の会場にて来場者に対面で小冊子を配布し希望者には説明を行なった。こうして,地域のこの課題について関心を持ってもらうことによって,今後の住民参加のワークショップへの積極的な参加を促した。また,追加調査として,役場職員を対象に同じアンケート調査を実施し,データを得た。 行政が深く関わる形の自然環境を生かした地域の健康づくり施策の先進地域である上山市を視察し現地調査を行なった。関係各所の聞き取りを行い,地域でウォーキング習慣を根付かせるためのさまざまなヒントを得た。 <山中湖村の森林の持つ回復環境としてのポテンシャル調査>引き続き,森林資源の現状について行政の持つ資料および公開されている空間データについてGIS上に整理した。GISの専門知識を有する大学院生をリサーチアシスタントとして雇用し,主にこのテーマに取り組んでもらった。これらの空間データを下敷きにして,住民の散歩行動の実態と,歩く道の現状の空間情報をオーバーレイするための情報取得を目的として,Twitterをつかった住民参加型の調査の仕組みを構築した。住民が参加するワークショップを開催し,データ入力の参加方法を説明し,体験してもらった。 <その他>研究分担者との情報共有およびディスカッションはテレビ会議なども活用して行った。山中湖村総合政策課および福祉健康課と本研究課題に関して3回の会合を持ち,会合以外でも相互にコミュニケーションを図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
山中湖村住民のニーズに関する調査およびデータ入力データクリーニングが完了し基本的な集計までおこない,研究分担者によって分析を行い論文化を進めている。必要となった追加調査を実施しデータ入力を行なった。追加調査データを含めた分析を進めている。住民の散歩行動の実態と,歩く道の現状の空間情報の取得について,Twitterを使った調査手法を導入し,住民参加のワークショップを開催した。データの収得は,住民の参加が不可欠であるため,今後継続して,講習会,ワークショップを開催する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者のミーティングを継続して開催し,引き続きアンケートデータの分析を行い論文化する。住民の散歩行動の実態と,歩く道の現状の空間情報の取得について,説明会,ワークショップを開催し,参加データを増やしていくとともに,この仕組みの可能性について,報告を行う。住民意識を表すデータと,森林の現状,そして,双方をリンクする散歩活動および散歩道の住民参加による実態把握をすることで,行政と大学の連携による,地域の自然環境を活かした住民の健康づくり活動「森活で健康」を進めていくアクションリサーチを展開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度に計画していた,アウトリーチ活動を次年度に送ったことにより,次年度使用額が生じた。 次年度は,論文投稿および,本研究内容を含む地域の森と健康にかかわる研究活動を一般書籍の形で出版する。
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備考 |
2019年12月8日読売新聞朝刊(山梨版)「森の散歩魅力SNS発信」
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