研究課題
基盤研究(C)
生物発光は、食品検査・遺伝子発現・土壌/水質汚染検査などに利用されているため、発光機構の解明はこれらの検査方法の発展に重要となる。生物発光の本質は、タンパク質酵素内において酸素が反応系に取り込まれ二酸化炭素を脱離する化学反応にある。生物発光を理解するためには、化学反応の問題にタンパク質酵素の影響と溶媒の影響が複雑に絡んでいることを考慮した理論研究が必要である。本研究では、分子動力学計算と量子化学計算を組み合わせた方法により発光体への溶媒とタンパク質酵素の影響について調べた。
物理化学
生物発光は基礎的な化学・生物学的分野だけでなく、工学・医学・薬学等の広い分野に関わっており、我々の生活に深く関係している。生物発光の中でも特に有用なホタル生物発光に着目した本研究成果により、今後の発光機構解明が進めば、食品検査や土壌/水質汚染検査などの応用面での研究も発展すると期待できる。