研究課題
本研究は(1)人工システムの複雑ネットワーク一般表現法(General Network Structure Representation) (2) GNSRからの複雑ネットワーク指標(GNSR index)の分析法 (3) 将来の品質・システムの寿命を予見する機械学習技術の開発という3つのテーマから派生システムの品質変化予測を行う手法を明らかにすることをめざしている。これまでの研究により、(1)についてはシステムを構成する論理要素の依存関係を複雑ネットワークとみなしてシステムの安定性や将来のバグ予測をネットワーク指標の変化から予測する手法を明らかにするとともに、リファクタリングによる構造変化がソフトウェア寿命を延ばす効果について分析を行った。(2)については、新たなブロック構造ネットワークモデル(BBNN)を提案し、過去の構造を再利用しながら新たな仕様を実現する学習方法を明らかにした。BBNNの基本ブロック構造を見直し双方向チャネルとパイプライン処理を実装したことで、FPGAの派生開発において提案するネットワークメトリクスによる評価が可能になった。(3) については様々な用途で応用な可能な多次元時系列データからの異常予兆・異常予見の手法を確立して,これをソフトウェアの品質予測に用いる手法を明らかにするとともに、医療、クレジットスコアリング、設計用途のシステム設計とドメイン転移を例題に検討を行い、その有効性を確認した。以上の結果から、派生開発における品質変化メトリクスと機械学習による予測手法を明らかにすることができた。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
IEEJ Transactions on Electronics, Information and Systems
巻: 140 ページ: 68~74
10.1541/ieejeiss.140.68