研究課題
本研究は、食欲やエネルギー消費の制御中枢である視床下部の分子組成が、肥満発症のプロセスで肥満誘導性の食餌成分によりどのような影響を受けるのかをシステム医学的に明らかにすることを目指して実施してきた。本研究の実施により、視床下部食欲・エネルギー代謝中枢に対する、トランスクリプトミクス、リン酸化プロテオミクス、メタボロミクスのデータが集積できた。本研究により、視床下部の食欲制御微細脳領域を場とした多階層のオミクスデータを用いて外環境の揺らぎに起因する脳の物質組成変化が生体応答としての遺伝子・タンパク質発現変化に及ぼす影響や、逆に生体応答が外環境による恒常性変化の許容度に与える影響に関する特性が明らかとなった。今後は、より一般的に、le milieu interieur - le milieu exterieur間相互作用の規則性と恣意性を、時間的特性と空間的特性の統合、異なるオミクス次元を超えた統合により明らかにする必要があることが示された。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (27件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 図書 (3件)
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