研究課題/領域番号 |
17KT0138
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研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
濱田 裕子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (60285541)
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研究分担者 |
北尾 真梨 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (80778811) [辞退]
藤田 紋佳 九州大学, 医学研究院, 助教 (10437791) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2023-03-31
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キーワード | 子どもの死 / グリーフ / ビリーブメントケア / グリーフサポート / 家族 / 遺族支援 / ビジュアル・ナラティヴ / 描画法 |
研究実績の概要 |
ビジュアル・ナラティブの方法論によって、子どもを亡くした親から収集した描画データ(16人、計56枚)とその語り(インタビューデータ)を分析し、子どもとの関係性の「過去」「現在」「未来」のイメージの変化のパターンを分析し、「過去」と「現在」では、「包む」「見守る」から、「包まれる」「見守られる」など、主客の逆転傾向にあることが特徴的であった。子ども亡き後の「未来」は、明るい色で描かれ、親の希望や「ありたい」親子像(家族像)が形成されていた。さらに、悲嘆を表出した描画データは、インタビューデータでは図り知れない、言葉を超えた心情が黒やグレーなどの色をもって表現されている特徴を見出した。さらに事例毎に描画データと語り(インタビューデータ)の詳細を事例分析し、今後、書籍化を検討している。 並行して、遺族の悲嘆を共有する場の生成として、covid19の感染状況に考慮しながら、グリーフの会をオンラインで2回(9月、3月)、対面で1回(12月)開催した。各参加者数は5~7名で、オンラインでは、県外からの参加も複数あり、アンケート結果からも、感染状況の如何に関わらず、今後もオンラインを継続する必要性が示唆された。同時に個別のサポートニーズもあり対応を行い、グリーフサポートの必要性も示唆された。悲嘆を共有する場がもたらす意味は、「ひとりじゃないと思えること」、「普段は蓋をしている心の蓋をあけ、悲しみを表出する場」、「子どものことを語れる場」であった。
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