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2019 年度 実績報告書

IoTを利用した林内放牧による野生動物との緩衝帯としての里山機能の創出

研究課題

研究課題/領域番号 17KT0145
研究機関岩手大学

研究代表者

出口 善隆  岩手大学, 農学部, 准教授 (40344626)

研究分担者 平田 統一  岩手大学, 農学部, 准教授 (20241490)
松原 和衛 (伊藤和衛)  岩手大学, 農学部, 准教授 (70258804)
研究期間 (年度) 2017-07-18 – 2020-03-31
キーワード林内放牧 / 野生動物 / センサーネットワーク / 膣温
研究実績の概要

岩手大学FSC御明神演習林の17林班内に電気柵で囲った約7haの放牧林地を設け、黒毛和種繁殖雌牛5頭を放牧した。2018年度は9月に1回、2019年度は3回、林内放牧を行い、1回目は5月、2回目は7月、3回目は9月に放牧を開始した。放牧林地及び周辺林内に自動撮影カメラを12台設置した。撮影画像から野生動物種、撮影頭数、撮影日時を記録した。撮影頭数とカメラ稼働日数から、カメラ稼働日数10日あたりの野生動物撮影頭数を算出した。各放牧前と放牧中の野生動物の撮影頭数について、カメラ稼働日数割合に沿って撮影されると仮定し、カイ二乗検定を行った。2018年度および2019年度1回目の放牧前と放牧中では野生動物撮影頭数に有意な偏りがあり、放牧中に撮影頭数は減少した。2019年度2回目及び3回目の放牧前と放牧中で野生動物撮影頭数に有意な偏りはなかった。しかしすべての放牧で、野生動物撮影頭数は放牧前に期待値より多く、放牧中に期待値より少ない傾向にあった。林内放牧を繰り返すことで、野生動物出現抑制効果をより長期間得られる可能性が示された。
放牧牛に首輪型GPSを装着し、6分おきに位置情報を記録した。行動圏の最外郭面積を算出し、放牧地全体に対する利用率を算出した。2018年度の行動範囲の最外郭面積は4.3haで全放牧地の約61%を利用し、2019年度はいずれの回も95%以上の利用率であった。ウシは放牧を繰り返す毎に速やかに行動範囲を広げた。林内放牧下での位置点データを取得でき、GPSセンサーによる監視の可能性が示された。
移動式温度センサーは改良を行った。御明神牧場で飼育されている黒毛和種繁殖牛の腟内に改良型移動式温度センサーを挿入し、膣内温度を6分間隔で計測した。計測データはセンサーネットワークを用いて、コンピュータに記録した。その結果、脱落なく体温データが取得された。

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公開日: 2021-01-27  

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