研究課題/領域番号 |
18001001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小宮山 真 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (18001001)
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研究分担者 |
浅沼 浩之 名古屋大学, 工学系研究科, 教授 (20282577)
須磨岡 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (10280934)
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キーワード | 核酸 / 遺伝子 / ゲノム / バイオテクノロジー / 制限酵素 / 遺伝子操作 / ペプチド核酸 / セリウム |
研究概要 |
本年度までに、ARCUTに関する基礎的な知見を集積し、また、ARCUTのバイオへの応用を指向した様々な研究を開始した。具体的には、以下の通りである。 得られた成果としては、(1)ギャップ近傍をリン酸系の新規な配位子で修飾することに成功し、これを用いて一本鎖DNAの目的部位を切断することに成功、(2)PNAの主鎖に正電荷を導入することにより、未修飾のPNAと比較して著しくインベージョン効率を向上させることに成功、(3)インベージョン効率の向上のための新たな手法として、二本のPNAをグルタルアルデヒドで架橋することが有用であることを発見、(4)PNA修飾用の糖鎖モノマーの合成に成功、(5)従来型のPNAを利用したARCUTについて、これをツール化するため必要な基礎情報(正確な切断位置の決定、リゲーション効率の向上など)の収集、(6)アデノウィルスベクターを一か所で切断することに成功、(7)ARCUTのバイオテクノロジー・ツールとしての有用性を、緑色蛍光タンパクから青色蛍光タンパクへの遺伝子変換実験を行うことで実証などが挙げられる。 また、(8)大腸菌ゲノムDNAの所定の遺伝子の切り出しならびにクローニング、(9)ミトコンドリアDNAの遺伝子操作、(10)ARCUTを用いた新規タンパク質セレクション法の開発などに着手した。さらに、(11)BACベクターに導入された対象遺伝子領域のエンハンサーをARCUTで解析する手法の開発、(12)ARCUTでゲノムDNAを切断することによる相同組換えの効率化などについても共同研究を開始した。 以上のように、本研究はきわめて順調に進んでおり、期間内に十分な成果を挙げられるものと考えている。
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