研究概要 |
H20年度は主に以下の6点の事において研究成果があった. 1. 多数の記録ビットからなる実情報(画像情報)記録に置いて強誘電体記録では世界最高の4Tbit/inch^2の記録密度を達成した. 2. 書き込み速度に関しては回転ディスク型(HDD型)記録再生装置を用いて, 実際の書き込み動作を行うことによって20Mbpsの高速性を実証した. またまだ多数の記録誤りはあるものの, 100Mbpsの高速転送レートに置いても一部の記録に成功した. 3. また印加電圧がまだまだ大きいがHDD型再生装置に置いて2Mbpsの再生に成功した. この速度はシングルプローブを用いたプローブストレージ方式では群を抜いて高速なものである. 4. 顕微鏡技術として開発された非接触SNDM(nc-SNDM)法を実際の記録再生装置に適用し非接触読み取りの動作確認実験を前年度から行っているが, 今回は先端半径より先鋭化した探針を使用した実験を行い, 実際にアクティブに空隙を制御しながら分極を書込読みとりに成功した. 具体的には非接触状態での書込でGap1.5nmの制御に成功し, ビット間距離50nmの記録に成功し, 更に非接触で記録速度500bps, 再生速度100kbpsを達成した. 5. 薄膜記録媒体の研究開発を行った, 特にLiTaO_3系薄膜とPZT系薄膜について研究を行い, それぞれ, 1Tbit/inch^2以上での記録が可能であることが分かった. 6. 高速読み取りを目指したSNDM復調器の広帯域化・高感度化を計り帯域30MHzのFM復調器の開発に成功した.
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