研究課題
特別推進研究
2000年より稼働中の米国RHIC加速器より遙かに高い衝突エネルギーを実現する欧州CERN研究所最新鋭LHC加速器において、核子対あたりの衝突エネルギー5.5TeVの鉛+鉛原子核衝突による史上最高温度のクォーク物質を創りだす。最新の高分割・高エネルギー分解能光子検出器(通称PHOS)をALICE実験装置に組み込み、超高温クォーク物質が膨張し冷却し最後にハドロン化して離散するまでに発する光をこれまでにない高精度で測定し、クォーク物質の物性を解き明かす。本研究では、2光子崩壊する中性パイ中間子を同定し、その運動量分布及び生成多重度から到達エネルギー密度及びハドロン析出温度など、クォーク物質の相境界付近の特性、更に運動量分布の中心衝突度依存性からクォーク物質のエネルギー阻止能を明らかにする。次に直接光子エネルギー分布を測定し、摂動的QCD過程からの光子とクォーク物質からの熱輻射光子成分に分離し、熱光子のエネルギー分布から熱統計力学状態を特定することによりクォーク物質を解明し、極初期物質宇宙の理解を目指す。
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Nucl. Instr. Meth A598
ページ: 702-709
Jour. Instr 3, S08002
ページ: 1-245
Volume II, Jour. Phys G32
ページ: 1295-2040
http://www.hepl.hiroshima-u.ac.jp