• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

F-box DNAヘリケースの組換え修復における機能とその欠損の分子病態

研究課題

研究課題/領域番号 18012031
研究機関大阪市立大学

研究代表者

森田 隆  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70150349)

キーワードDNAヘリケース / 分裂酵母 / DNA組換え / DNA修復 / ゲノム安定化 / 発がん
研究概要

分裂酵母から新規の組換え修復遺伝子として同定されたfbh1遺伝子のコードするタンパクは,SCFユビキチンリガーゼ複合体の基質サブユニットの特徴であるF-boxモチーフを持ち,同時にヘリケースの活性をもつユニークなタンパクである。
酵母を用いて,fbh1タンパクの機能ドメインについて解析した結果,F-boxに突然変異を導入したもの(Fbh1-fb)では,このタンパクの核への移行が阻害され,その機能を完全に喪失した。一方,ヘリケースドメインに変異を導入したもの(fbh1-hl)では,DNA損傷なしでもフォーカス形成がみられ,DNA損傷により野生型よりもさらに強くフォーカス形成が誘導されることが明らかになった。これらのことは,それぞれのドメインが別の機能をもつとともに,SCFFbh1の複合体形成が核への移行とDNA損傷に依存するフォーカス形成に重要であることを示している(Sakaguchi, et. al.BMC Mol Biol.2008,9,27)。
哺乳動物にも,Fbh1遺伝子がホモログとして存在する。その発現は,ユビキタスであり,種々の細胞に発現している。われわれは,この遺伝子をクローニングし,ノックアウトマウスを作成した。その結果,この遺伝子欠損によってもマウスは致死ではなく,正常に誕生し発育,繁殖も可能であることが分かった。このマウスの個体と細胞について,X線照射したが,感受性は野生型と同様であり,DNA二重鎖切断損傷の修復に欠陥があるとはいえなかった。この遺伝子のDNA修復に対する機能を他のDNA損傷あるいは別のストレスを与え,長期間観察による発がんなどへの影響を明らかにすることが必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Unified mode of centromeric protection by shugoshin in mammalian oocytes and somatic cells2007

    • 著者名/発表者名
      Lee J., Kitajima, TS., Tanno Y., Yoshida, K., Morita T., Miyano T., Miyake M and Watanabe Y
    • 雑誌名

      nature cell biology 10

      ページ: 42-52

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi