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2006 年度 実績報告書

発がんによるNKG2Dリガンドの発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18012054
研究機関国立国際医療センター(研究所)

研究代表者

小笠原 康悦  国立国際医療センター(研究所), 室長 (30323603)

研究分担者 藤原 成芳  国立国際医療センター(研究所), 流動研究員 (50365425)
キーワードNK細胞 / NKG2D / 転写制御 / 発がん
研究概要

がんは、ウイルス感染、DNAの損傷、遺伝子発現制御の異常など種々の要因によって引き起こされる。また、生体防御機構は、発がんした細胞を排除すべく免疫監視に当たっており、その最前線に当たるNK細胞は、がん細胞の排除に深くかかわっている。しかしながら、がん細胞はImmuno-editingと呼ばれる、巧妙に生体防御系から逃れる術をもっていることが示唆されている。我々は、NK細胞の主たる機能を担っているNK活性化レセプターNKG2Dに着目し研究を進めてきた。興味深いことに、NKG2Dリガンドは、正常組織ではサイレントであり、発現がみとめられないが、がん細胞、特に悪性度の高い腫瘍には広範にかっ恒常的にNKG2Dリガンドの発現が認められることを報告してきた。すなわち、がん化、がんの悪性化に伴い、NKG2Dリガンドの遺伝子発現が誘導されると予測され、NKG2Dリガンドの遺伝子発現は、通常は厳格に制御されているものと推察できる。我々は、発がんによるNKG2Dリガンドの異常発現の分子機構を解明することを目的とし、研究を行った。
NKG2Dリガンドの転写制御機構を解明するため、我々は、プロモーターのクローニングおよびその解析を進めた。マウス肺がん細胞であるLL/2は、NKG2Dリガンド中でもRAE-1 delta, epsilonを強く発現していることが知られている。そこで、LL/2細胞のmRNAを調整し、5'RACE法によりRAE-1 delta, epsilonのmRNAの配列を決定した。その結果、NCBIで公開されているdatabaseでは報告されていなかった新規のexonが存在することが判明した。このmRNA情報をもとに転写開始点を決定し、その上流のプロモーターと思われる領域をクローニングしており、いくつかの転写制御領域と考えられる候補領域を見いだした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] NKG2D in NK and T cell-mediated Immunity2006

    • 著者名/発表者名
      Ogasawara K, Lanier L L.
    • 雑誌名

      Clin J Immunol 25(6)

      ページ: 534-540

  • [雑誌論文] A novel avian homologue of CD72, chB1r, down modulates BCR-mediated activation signals2006

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara N, Hidano S, Mamada H, Ogasawara K, Kitamura D, Cooper MD, Hozumi N, Chen CL, Goitsuka R.
    • 雑誌名

      Int Immunol 18(5)

      ページ: 775-783

  • [雑誌論文] 自己免疫性糖尿病におけるNK活性化レセプターNKG2D2006

    • 著者名/発表者名
      小笠原康悦, 藤原成芳
    • 雑誌名

      感染 炎症 免疫 36・2

      ページ: 60-62

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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