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2006 年度 実績報告書

リン酸化プロテオーム解析による腫瘍特異的転写制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18013013
研究機関北里大学

研究代表者

服部 成介  北里大学, 薬学部, 教授 (50143508)

研究分担者 小迫 英尊  東京大学, 医科学研究所, 寄付部門教員(常勤形態) (10291171)
キーワードリン酸化 / 転写因子 / プロテオミクス / LC-MS / 2次元ゲル電気泳動
研究概要

タンパク質リン酸化は細胞内シグナル伝達系の主要な反応機構であり、リン酸化タンパク質のプロファイルを網羅的に解析することで、細胞応答の動的変化を捉えることができる。しかし、細胞には非リン酸化タンパク質が多量に存在することから、2次元ゲル電気えいどう法により、リン酸化タンパク質を解析するためには、あらかじめリン酸化タンパク質を濃縮・精製する必要がある。そこで金属キレート親和性クロマトグラフィーを利用し、リン酸化タンパク質精製の至適条件を決定した。その結果、リン酸化型ERKの比活性が約10倍上昇した。この分画法と2次元ゲル電気泳動を組み合わせることにより、Aktキナーゼの新規基質としてAbi-1を同定することができた。また、新規ERK基質の網羅的検索も行い、アクチン線維良化タンパク質EPLILN、細胞質ダイニンの中間鎖、核膜孔タンパク質Nup50などを同定した。またこれらの基質のERKによるリン酸化部位を質量分析法により決定した。
EPLINについてはさらにERKによるリン酸化がアクチン線維結合活性におよぼす影響について検討し、C末端側のリン酸化によりアクチン線維結合活性が低下すること、ERKによるEPLINリン酸化が細胞運動およびラメリポディア形成に必須であることを示した。
ERKおよびp38 MAPキナーゼの核内基質を検索するため核分画、リン酸化タンパク質精製、2次元ゲル電気泳動を組み合わせることで、lamin A/C、Nup50などの核内基質が同定した。また核分画、リン酸化タンパク質精製を同様に行った試料についてLC-MS法による分析を行ったところ、c-Etsなどの転写因子のリン酸化が測定可能となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Global analyses of lipid raft proteins during T-cell activation2007

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, M. et al.
    • 雑誌名

      Electrophoresis (in press)

  • [雑誌論文] Purification of phosphoproteins by immobilized metal affinity chromatography and its application to phosphoproteome analysis2007

    • 著者名/発表者名
      Machida, M. et al.
    • 雑誌名

      FASEB Journal (in press)

  • [雑誌論文] v-Src requires Ras signaling for the suppression of gap junctional intercellular communication2006

    • 著者名/発表者名
      Itho, S. et al.
    • 雑誌名

      Oncogene 25 (16)

      ページ: 2420-2424

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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