(1)VEGF-A発見モデル-リンパ節転移拡大を抑制する治療モデルの確立 転移生ヒト悪性黒色種細胞株を基盤に、誘導型VEGF-A発現抑制細胞株の確立を試みた。さらにVEGF-A中和抗体G6-31を、転移性ヒト悪性黒色腫細胞株A375SMをヌードマウスの背部皮下|こ移植し、背部腫瘤の腫大と流入リンパ節へび転移が促される時よりヒト及びマウスVEGF-Aを不活化するG6-31を2週間にわたり腹腔内投与した。経過中、流入リンパ節及て諸臓器への転移とその抑制効果を検討した。また、原発巣及びリンパ節における血管・リンパ管血管新生を評価する目的で、血管及びリンク管に対する特異抗体を用いて組織学的に検討を行った。さらに、VEGF-Aの不活化による血管・リンパ管新生の抑制効果も合わせて検討を行った。さらに、転移生ヒト悪性黒色腫細胞株M24met細胞株を用い、同様の転移抑制実験を行い、VEGF-A中和におけるリンパ節転移抑制効果を検討した。 (2)ヒトVEGF-Aプロモーター抑制効果の検討 STAT3はVEGF-Aプロークーに直接作用し、VEGF-Aの発現を亢進することが知られている。VEGF-Aの発現抑制を目指し、内因性VEGF-Aを発現する転移性ヒト黒色種細胞株A375SM及びM24metに対して、dominant negativeSTAT3及びVEGF-Aプロモーターかレシフェラーゼ遺伝子の導入とルシフェラーゼ活性の同定を試みた。
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