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2007 年度 実績報告書

がん形成過程におけるミトコンドリア機能制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 18013048
研究機関東京薬科大学

研究代表者

柳 茂  東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60252003)

キーワード傷害ミトコンドリア / M-septin / アグレソーム / ユビキチン化 / オートファジー / 酸化
研究概要

今回の我々の研究によりM-septinが傷害ミトコンドリアに対し特異的に封入体を形成すること、この封入体内では酸化反応が誘導されており、さらにユビキチン化タンパク質が蓄積していること、封入体はアグレソーム様に凝集することが明らかとなった。これらの結果はM-septinがミトコンドリアの選択的分解に関与することを示唆する。我々はさらにM-septin封入体がミトファジーによって分解されているかを調べるため、電子顕微鏡による解析を試みた。その結果、M-septin封入体の近傍に膜構造が認められなかったことからM-septin封入体のミトファジーによる分解を示すことはできなかった。加えて、オートファジーのマーカータンパク質であるLC3とM-septin封入体は共局在しないことが免疫細胞染色法により明らかとなった。これらのことから、現在我々はM-septinによる酸化反応の誘導、アグレソーム様に凝集するということに着目し、M-septin封入体と被酸化タンパク質を分解するプロテアーゼoxidized protein hydrolase (OPH)との関連を検討している。M-septinにより誘導された酸化反応はOPHにより変性タンパク質を分解させるためのシグナルではないかという仮説を立て、さらに次のような分解経路の存在を考えている。まず、M-septinが傷害ミトコンドリアを核とする封入体を形成する。そしてこの封入体内部では傷害ミトコンドリアが発生するROSを利用したタンパク質の酸化修飾が起こる。最後にOPHがこの酸化修飾を認識して傷害ミトコンドリアや変性タンパク質を分解する。このことを証明できればミトコンドリアの発生するROSを利用した新たなる分解経路の発見になる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Lentivector-mediated rescue from cerebellar ataxia in a mouse model of spinocerebellar ataxia2008

    • 著者名/発表者名
      Torashima, T., et. al.
    • 雑誌名

      EMBO Report (In press)

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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