研究課題/領域番号 |
18014026
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
葛西 宏 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
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研究分担者 |
河井 一明 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (60161262)
高橋 謙 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (90226829)
李 云善 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (90449950)
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キーワード | アスベスト / 酸化ストレス / 8-OH-dG / 8-OH-Gua |
研究概要 |
1)酸化ストレスマーカーとしての細胞DNA、尿、血清中8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OH-dG)および遊離塩基8-ヒドロキシグアニン(8-OH-Gua)の分析法の改善を試みた。DNA中8-OH-dG測定に関してはサンプルの保存温度が、測定値の再現性や正確さに大きく影響するため、測定直前まで-80℃に保存することが重要であることがわかった。一方、尿、血清中の8-OH-dG、8-OH-Guaの分析に関しては卵白を蛋白源とした餌で動物実験を行うことによりバックグラウンドを下げることができた。これらの分析法を用いて、比較的低線量(2-10Gy)の照射で8-OH-dG,8-OH-Guaの明確な増加が観察できるようになった。この分析法はアスベスト発がんにおける酸化ストレスの測定法として応用が期待される。 2)中国で過去にアスベスト関連の仕事に従事した労働者126名と対照群66名から尿を採取し8-OH-dGをHPLC-ECD法により測定した。8-OH-dG値は心臓病(P=0.0245)、神経衰弱(P=0.0089)と正の相関が見られたがアスベスト関連職業との関連は見られなかった。 3)F344ラットの腹腔内にアスベスト(クリソタイル)を投与し経時的に尿中8-OH-dGおよび血清中8-OH-GuaをHPLC-ECD法により測定した。両マーカーとも上昇傾向がみられた。同様の条件でラットに中皮腫が発生することからアスベストによる中皮腫発生に活性酸素が関与していることが示唆された。
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