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2006 年度 実績報告書

がん治療を指向する高機能性マイクロRNAの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18015021
研究機関岐阜大学

研究代表者

北出 幸夫  岐阜大学, 工学部, 教授 (20137061)

キーワードRNA / がん治療 / 人工核酸 / miRNA / 大腸がん
研究概要

「RNA創薬」においてマイクロRNAは最も有力な候補の一つに挙げられているが、天然型ヌクレオチド型マイクロRNAでは限界があると指摘されている。このような背景の下、抗がん性マイクロRNAの開発を目的に細胞膜透過性、ヌクレアーゼ耐性、タンパク質との結合能などを改善した人工核酸による高機能性マイクロRNA(miRNA)を創製する。既に申請者は、数種の人工核酸の創製に成功している。これらは、脂溶性が向上し、かつヌクレアーゼ耐性を示した。そこで、これら予備的知見を下に、抗がん活性を有する高機能性マイクロRNAを開発する。
本研究では、化学修飾を施した高機能なマイクロRNAを開発し、がん細胞抑制活性を調べた。
(1)ヌクレアーゼ耐性に着目した高機能性マイクロRNAの開発
オリゴヌクレオチドの3'-末端にベンゼン誘導体又はピリジン誘導体が置換したマイクロRNAの合成を可能にするオリゴヌクレオチド合成用樹脂及びアミダイトユニットを分子設計・合成した。次いで、これら試薬をDNA/RNA自動合成機に適用して希望する配列を有するオリゴヌクレオチドを合成した。得られたオリゴヌクレオチド誘導体はヌクレアーゼ耐性を示した。また、大腸がん細胞中で発現量が低下しているmiR-143及びmiR-145を対象とするマイクロRNAを数種作成した。この際、マッチ配列とミスマッチ配列を各々合成した。これらの融解温度を測定したところ、マッチ配列と比べてミスマッチ配列は約20度低下していた。
(2)合成したマイクロRNAのヒト大腸がんDLD-1に対する効果
合成した4種のマイクロを用いて、ヒト大腸がん細胞に対する増殖抑制効果を予備的に調べたところ、期待するがん細胞増殖抑制効果を示した。
その他の化学修飾したマイクロRNAを開発すると共に、開発したマイクロRNAのがん細胞増殖抑制効果について、今後詳細に検討する予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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