研究課題
1.ZSTK474の分子機序の解析とその効果増強法の開発【発現解析】ZSTK474によるがん細胞のG1期停止の分子機構解析のため、前立腺がんPC-3細胞についてZSTK474暴露前後の遺伝子発現変動をGeneChipを用いて解析した。その結果、顕著に発現誘導・発現抑制される細胞周期関連遺伝子をそれぞれ1つ同定した。また、これらの発現変動の分子機構を解析するとともに、G1期停止における当該遺伝子の機能的関与を検討した。【プロテオーム解析】39種のがん細胞株(JFCR39)の蛋白質発現をSELDI-TOF MSで網羅的に調べ、PI3K阻害剤感受性と相関を示す蛋白質を探索、 LY294002と高い負の相関を示す11.6kDa蛋白質を見出し、リボソームP2蛋白質(RP2)と同定した。面白いことにRP2のリン酸化体は、PI3K阻害剤感受性と逆に正の相関をした。PI3K阻害剤感受性予測のバイオマーカー候補と考えられる。【shRNAライブラリーによる解析】GFP発現レンチウイルスベクターを用い、感染効率の高いがん細胞株を探索し、各々感染効率を最適化した。【効果増強】ヌードマウス移植がんを用いZSTK474と併用効果の高い抗がん剤を2剤見出した。2.PI3K触媒サブユニットサブタイプの機能解析と特異的阻害剤の探索PI3K触媒サブユニットα・β・γ・δ の組換え蛋白質を用い、 HTRFアッセイ法によるPI3K阻害活性測定系を構築し、ZSTK474のPI3K阻害様式を検討した。サブタイプ特異的阻害剤の探索を開始した。各サブタイプのmRNAの絶対定量法を構築し、JFCR39における発現コピー数を定量した。また、JFCR39におけるPI3Kαサブタイプ(PIK3CA)の遺伝子変異も解析し、既報のホットスポット変異とあらたな変異を認めた。
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