研究課題/領域番号 |
18016007
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 謙多郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (80178970)
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研究分担者 |
中村 周吾 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (90272442)
寺田 透 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特任助教授 (40359641)
角越 和也 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (90431832)
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キーワード | 生体生命情報学 / 蛋白質 / プロテオーム / 分子間相互作用 / 構造予測 / 機能予測 / 複合体 / 分子動力学 |
研究概要 |
相互作用予測の手法を、相互作用部位予測と、ドッキングによる複合体構造予測の2つのアプローチから行った。相互作用部位予測のうち、配列情報のみを用いた予測では、機械学習SVMをRadial Basis Function(RBF)カーネルとともに用いた。予測に用いる特徴量としては、残基の出現頻度とPSSMの2つを検討し、また、SVMを2段で適用する手法(1段目で得られた結果をさらに2段目のSVMの入力とする手法)を開発した。結果は、特徴量として、残基の出現頻度を利用した場合とPSSMを利用した場合でのRecallは、それぞれ、53.2%、62.3%で、PSSMを用いた場合の予測性能の方が高かつた。また、SVMの段数については、1段の場合は53.2%、2段の場合は54.2%と性能差は小さかつた。配列情報と構造情報を利用した予測では、上と同じく、SVMをRBFカーネルとともに用いて予測を行ったが、予測に用いる特徴量としては、配列情報としては残基の出現頻度とPSSM、構造情報としては残基単位の溶媒露出度と、残基内の極性原子および非極性原子の溶媒露出表面積を検討した。また、1段と2段のSVMの適用も検討した。結果は、残基の出現頻度とPSSMを比較した場合、Recallは、それぞれ71.4%、66.2%とPSSMを用いた場合の予測性能が高かった。また、残基単位の溶媒露出度と、残基の極性原子および非極性原子の溶媒露出表面積の比較では、66.2%、68.7%と、後者の方が高かった。1段と2段のSVMの比較では、66.2%、69.2%と、配列情報のみを利用した予測の時よりも大幅な性能向上が見られた。複合体モデリング手法については、球面調和関数と動径基底関数による関数の展開を用いた高速ドッキング予測法の開発を昨年度に引き続き行い、本年度はとくに、分子の表現空間を階層的に定義し、それぞれの階層において異なる動径基底関数を適用する新しい手法の開発を行った。
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