研究概要 |
ダイズでは、共生関連遺伝子3、完全長cDNA53、窒素代謝関連酵素遺伝子14、種子特異的転写制御因子ホモログ6の位置情報が新たに得られた。これらのマーカーをミスズダイズと秣食豆公503を両親とするF_2連鎖地図上(マーカー数1277)に統合してシンテニー解析に用いた。主にダイズ連鎖地図上のマーカーに対するミヤコグサオルソログの位置を同定することにより、301の共通マーカーの位置を決定した。比較的長いシンテニーブロックが連鎖群1とL、3とH、4とA1の間に見られたが一般的にはダイズの染色体はシンテニーを示すミヤコグサのゲノム断片のモザイクとなっていた。ダイズの連鎖群A1とA2、A1とK、A2とG、A2とL、A2とM、B1とB2、B2とC1、B2とDlb、C1とC2、DlaとDlb、GとM、IとL、IとN、NとO、LとG、LとI、LとN、NとIの間に重複している領域が存在すること、パラログがゲノム中に散在していることがわかった。Nodファクター受容体遺伝子GmNFRla、GmNFRlbおよび開花期関連遺伝子FT2a、FT2bを含むBACコンティグの塩基配列を決定して各遺伝子の近傍の配列とミヤコグサのオルソログ周辺の配列を比較したところダイズパラログ近傍とミヤコグサオルソログ近傍で同時に高いマイクロシンテニーがあることが明らかになった。遺伝子のコード領域のアミノ酸配列レベルではダイズパラログ間で85-100%,ダイズとミヤコグサ間で75-90%の相同性があった。この結果からダイズの倍数化は比較的新しいものが含まれていることが示唆された。
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