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2006 年度 実績報告書

比較ゲノム解析による擬態斑紋の進化プロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18017012
研究機関名古屋大学

研究代表者

新美 輝幸  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助手 (00293712)

キーワード比較ゲノム / 擬態 / 進化
研究概要

斑紋多型を示すナミテントウをいた解析
ナミテントウ斑紋のメラニン形成過程に関与する酵素遺伝子について、larval RNAi法を用いた機能解析およびin situ hybridization法を用いた発現解析の結果、tyrosine hydorxylase(th)、dopa decarboxylase(ddc)、laccase2(lac2)遺伝子は、メラニン形成に必須であり、いずれもメラニン形成領域に一致した発現を示すことが判明した。これらメラニン合成酵素遺伝子の転写開始点を同定するため、RACE法を行った。転写開始点が決定されたlac2遺伝子について、Vectorette PCR法を用い、プロモーターの上流域をクローニングした。
ミュラー型擬態を示すテントウムシ科内の種を用いた解析
ナミテントウで明らかになったメラニン形成過程で必須の役割を果たすフェノール酸化酵素の活性染色を、テントウムシ科の5種の蛹期の翅原基を用いて行った。その結果、いずれもナミテントウと同様にメラニン形成領域に一致した発現を示すことが判明した。
テントウムシと上科レベルで異なるヘリグロテントノミハムシを用いた解析
ナミテントウとヘリグロテントウノミハムシの斑紋形成の共通性・多様性を探るため、まず赤色を構成する成分の分析を行った。その結果、ナミテントウの赤色はカロテノイドが主成分であるのに対し、ヘリグロテントウノミハムシの赤色は色素によるものではなくメラニン形成が生じていないクチクラの硬化反応に由来する色であることが判明した。
ヘリグロテントウノミハムシから、lac2およびebonyのクローニングを行った。ヘリグロテントウノミハムシから得られたcDNAの部分配列から推定されるアミノ酸配列は、ナミテントウの配列に対し、それぞれ70.1%および91.5%であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Germ-line transformation and RNAi of the ladybird beetle, Harmonia axyridis.2006

    • 著者名/発表者名
      Kuwayama, H., Yaginuma, T., Yamashita, O., Niimi, T.
    • 雑誌名

      Insect Mol. Biol. 15

      ページ: 507-512

  • [雑誌論文] ナミテントウの遺伝子機能解析システムの現状と将来.2006

    • 著者名/発表者名
      新美輝幸, 桑山久史, 原喜実子, 柳沼利信
    • 雑誌名

      蚕糸・昆虫バイオテック 75

      ページ: 175-182

  • [雑誌論文] ナミテントウのlarval RNAi法2006

    • 著者名/発表者名
      新美輝幸, 柳沼利信
    • 雑誌名

      日本比較内分泌学会ニュース 121

      ページ: 32-37

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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