研究課題/領域番号 |
18017023
|
研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
岡部 正隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10300716)
|
研究分担者 |
近藤 周 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90408401)
|
キーワード | 脊椎動物 / 進化発生学 / 肺 / ポリブテルス / ツメガエル / ゼブラフィッシュ / トラザメ / オーストラリアハイギョ |
研究概要 |
1.ニシツメガエル胚において、Tbx4、Tbx5、Nkx2.1、Fgf10が肺芽に発現していることが明らかとなり、これら遺伝子調節ネットワークが四足動物において普遍的に肺の形成に関わっていることが示唆された。 2.ハナカケトラザメのTbx4、Nkx2.1遺伝子の発現パターンの解析を行った。軟骨魚類において肺は存在しないが、発生中の肺芽相当領域にも明確な発現は観察されなかった。 3.肺を持たないゼブラフィッシュ胚で、Tbx4、Nkx2.1、Fgf10が浮力を調節する鰾(ウキブクロ)の組織芽に発現していることを明らかにした。 4.肺と鰾がその形成に同じTbx-Fgf10-Nkx2.1遺伝子調節ネットワークを用いていることが示唆されたため、肺を持つマウスと鰾を持つゼブラフィッシュのこの遺伝子調節ネットワークが同じ起源のものであるかを確かめるために各遺伝子の発現制御領域の比較解析を行った。マウスとゼブラフィッシュのゲノム情報を用いてNkx2.1とTbx4のcis制御領域(non-coding region)の比較を行った。Tbx4遺伝子はマウス-ゼブラフィッシュ間で極めて類似しており、高度に保存されている領域が多数見つかった。これに対し、Nkx2.1遺伝子近傍のnon-coding regionには高度に保存された配列が5箇所存在した。これらの保存された配列をレポーター遺伝子と組み合わせ、遺伝子組換えゼブラフィッシュを作成してエンハンサー活性を明らかにすることを試みた。現在のところ各配列単独では肺芽/鰾芽領域にレポーター遺伝子は発現していない。 5.ポリプテルスのTbx4とNkx2.1遺伝子のcis制御領域の解析のためにBACクローンをスクリーニングし、それぞれのクローンを得た。Nkx2.1のBACクローンのショットガンライブラリーを作成し、支援班にショットガンシークエンスを依頼した。
|