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2006 年度 実績報告書

分化した集団間の比較ゲノム機能解析によるショウジョウバエ種多様化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18017024
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

高橋 文  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助手 (90370121)

キーワード集団 / 交尾行動 / ショウジョウバエ / ゲノム / 遺伝子マッピング / 種分化 / RNAi / 多型
研究概要

本研究では、分化の進んだ西アフリカ産のMEL6系統と台湾産のTW1系統についてゲノムがどのように変化しているかを探ることで、種が多様化していくメカニズムを解明することが大きな目的である。また、これら分化の進んだ二つの系統の特徴的な表現型の違いを体系的にゲノム上の違いとしてマッピングしていくため、複数形質のマッピングに用いることができる多数の組み換え体パネルを準備し、ゲノムレベルでの遺伝子マッピングを行うことにより原因遺伝子を特定することを目標としている。
本申請研究期間(2年間)中には特徴的な形質である1)雄の交尾相手選好性、2)妊性(遺伝子の組み合わせにより生じる不妊)、3)胸部クチクラのpigmentationパターンの3つの表現型変異についてゲノムレベルでの遺伝子マッピングを行う予定であるが、今年度は、3)についてマッピングが成功した。
3)胸部クチクラのpigmentationのパターンについて、17個の分子マーカーを用いた遺伝子マッピングを行った。その結果、あるマーカーGr93f(3-73.5)と高い相関を示した(r^2=0.93)。その付近を更に詳細に調べた結果、色素合成系に関与する有力な候補遺伝子ebonyが存在することがわかった。この遺伝子についてRNAiによるノックダウン、またqRT-PCRによる発現量の比較により、この遺伝子の発現量の違いが上記のような胸部三叉のpigmentationのパターンに変異に関与していることが明らかとなった。
また、1)雄の交尾相手選好性については、ビデオ撮影装置による行動観察方法を確立したことにより肉眼での観察ではわからなかった交尾前0.5秒以内の雌雄の距離に違いがあることがわかった。この表現型の違いについても上記組み換え体を用いたマッピングを進めることができた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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