研究課題
本研究では一塩基置換多型(SNP)よる喘息全ゲノム関連解析の結果から陽性となったSNP(一次解析)をさらに家系およびケースコントロールのサンプルを用いて関連解析(二次解析、三次解析)を行うことにより疾患感受性遺伝子を探索することを目的とする。本年度は気管支喘息のSNPの全ゲノム解析により気管支喘息発症と関連するSNPとして同定されたPEX19-1073C/A(rs2820421)の機能解析実験およびin silico analysisを行った。疾患との関連が認められたrs2820421は50kbにまたがる大きな連鎖不平衡ブロックの中にありこのブロック内には4遺伝子が存在する。SNP発現解析ソフトウェアであるmRNA by SNPソフトウェアによるin silico analysisではrs2820421はWDR42R およびPEX19遺伝子の発現を調節しているという結果が示唆された。ルシフェラーゼアッセイによる転写解析ではrs2820421のCアレルの転写活性はAアレルと比較して有意に高く、さらにゲルシフトアッセイでは、Aアレルを含むオリゴヌクレオチドはCアレルを含むものよりも結合能が高いことが観察された。以上の結果から、rs2820421領域になんらかの転写因子が結合し、下流の遺伝子発現を調節することにより喘息の疾患感受性に関わっている可能性が示唆された(Fujimotoら、論文投稿中)。
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