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2006 年度 実績報告書

糸状菌ゲノム情報にもとづく有用二次代謝産物生合成系の検索とその発現・生産系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18018009
研究機関東京大学

研究代表者

藤井 勲  東京大学, 大学院薬学研究科, 助教授 (70181302)

キーワード糸状菌ゲノム / 二次代謝産物 / ポリケタイド
研究概要

麹菌A.oryzaeのゲノム解析から見出されたタイプI型ポリケタイド合成酵素PKS遺伝子について、そのコードするPKSのドメイン構造を確認し、芳香族型Ao11〜113の13種、還元型Ao21〜212の12種、ペプチド合成酵素とのハイブリッド型Ao31〜33の3種に分類し、A.oryzae全PKSの発現、機能同定を進めることとした。また、A.fumigatusや、Aspergillus terreusのゲノム情報から、生理活性二次代謝産物の生合成遺伝子クラスターを検索し、その候補となる遺伝子領域をいくつか見出した。一方、ゲノムプロジェクトは進められてはいないものの、その生合成にDiels-Alder環化の関与が考えられており、化学構造的にも、生理活性からも興味深い還元型ポリケタイド化合物solanapyroneを生産するジャガイモ夏疫病菌Alternaria solani、および、マクロラクトン環に芳香環が融合した特徴的な構造と抗ガン作用などの活性を持つradicicolの生産菌であるPenicillium luteo-aurantiumよりPKS遺伝子を検索し、各々4種、3種の新規PKS遺伝子断片をクローニングし、そのPKS全長塩基配列を決定した。
麹菌A.oryzaeの芳香族型PKS13種(Aoll~113)、還元型PKS12種(Ao21~212)、ペプチド合成酵素とのハイブリッド型PKS3種(Ao31~33)を糸状菌発現ベクターpTAex3RにGateway法を用いて導入し、各PKSの発現プラスミドを構築した。Ao11の発現プラスミドpTA-Ao11をA.oryzaeに形質転換・導入し、その主生産物が芳香族ナノケタイドのtopopyroneとそのPKS反応副生成物であるhaematomoneであると同定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Expression of Alternaria solani PKSF generates a set of complex reduced-type polyketides with different carbon-length and cyclization2006

    • 著者名/発表者名
      Ken Kasahara
    • 雑誌名

      ChemBioChem 7

      ページ: 920-924

  • [雑誌論文] Analysis of subunit interactions in the iterative type I polyketide synthase ATX from Aspergillus terreus2006

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Moriguchi
    • 雑誌名

      ChemBioChem 7

      ページ: 1869-1874

  • [雑誌論文] 糸状菌ポリケタイド生合成遺伝子の発現と機能解析2006

    • 著者名/発表者名
      藤井 勲
    • 雑誌名

      薬学雑誌 126, suppl.5

      ページ: 38-41

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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