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2007 年度 実績報告書

環境ゲノムからのバイオナノマグネタイト合成遺伝子群の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18018013
研究機関東京農工大学

研究代表者

松永 是  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (10134834)

研究分担者 新垣 篤史  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (10367154)
キーワード磁性細菌 / メタゲノム / バイオマグネタイト / 遺伝子多様性解析 / 結晶形成因子
研究概要

環境中に存在する細胞数の少ない磁性細菌からもゲノム情報を獲得することを目的として、全ゲノム情報の明らかにされている磁性細菌Magnetospirillum magneticum AMB-1 株を用いて、MDAによるゲノム増幅の検討を行った。フローサイトメトリーによって細胞数を正確に分取したサンプルについてMDAを行った。得られたMDA産物に対する増幅について、qRT-PCRを用いた各遺伝子のコピー数から定量的に評価を行ったところ、ゲノムワイドに分布する8個の遺伝子(mms6,mms7,mms13,mms24, mamJ,argK,mpsA,magA)のコピー数の相対比から、各遺伝子が均一にMDAによって増幅されていることがわかった。そこで、多様な細菌が観察された環境サンプルを使用してMDAを行い、増幅産物のshearingによる断片化処理後、BACベクターにクローニングを行った。得られたライブラリーの平均インサートサイズは、約7.5 kbであった。次に、バイオナノマグネタイト合成に関与する遺伝子群の探索を行った。その結果、結晶形成に関与するタンパク質をコードする遺伝子mms6と相同性を持つ新規遺伝子が同定され、Mms6のN末端領域に相当する遺伝子配列において塩基置換が確認された。一方で、C末端領域には塩基置換は見られず、本領域の高い保存性が確認された。同様に、mms7に相同性を持つ遺伝子も得られた。さらに、16S rDNAに基づいた分子系統解析を行ったところ、顕微鏡観察結果と一致するMagnetospirillum属、及びMagnetococcus属の細菌が同定された他、新規と考えられる磁性細菌の存在が確認された。また、Magnetococcus属は大きく4つのクラスターに分類されることが新たに明らかにされた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Magnetic Cell Separation Using Nano-sized Bacterila Magnetic Particles with Reconstructed Magnetosome Membrane.2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshino T, et. al.
    • 雑誌名

      Biotechnol. Bioeng. In press

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cytoplasmic ATPase Involved in Ferrous Ion Uptake from Magnetotactic Bacterium Magnetospirillum magneticum AMB-12007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T, et. al.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 581

      ページ: 3443-3448

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Controlled Formation of Magnetite Crystal by Partial Oxidation of Ferrous Hydroxide in the Presence of Recombinant Magnetotactic Bacterial Protein Mms6.2007

    • 著者名/発表者名
      Amemiya Y, et. al.
    • 雑誌名

      Biomaterials 28

      ページ: 5381-5389

    • 査読あり
  • [学会発表] トランスクリプトーム解析による磁性細胞Magnetospirillum magneticum AMB-1 における嫌気・好気条件下での磁石合成制御系の探索2007

    • 著者名/発表者名
      岡村好子
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学大会 合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル、神奈川
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] 磁性細菌の機能解析と応用2007

    • 著者名/発表者名
      松永 是
    • 学会等名
      第10回バイオテクノロジー部会シンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学、東京(招待講演)
    • 年月日
      2007-09-05
  • [学会発表] 環境ゲノムからのバイオマグネタイト合成関連遺伝子群の探索2007

    • 著者名/発表者名
      澁澤美枝
    • 学会等名
      第10回バイオテクノロジー部会シンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学、東京
    • 年月日
      2007-09-05

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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